2009年4月5日日曜日

42.民営化

今読んでる本→ウォーター・ビジネス――世界の水資源・水道民営化・水処理技術・ボトルウォーターをめぐる壮絶なる戦い

21世紀は石油資源から水資源を奪う社会に転換するという話がいたるところでされていたので、
水関係の仕事をすれば儲かるんじゃないかと思い購入。
まだ途中までだけれども、なかなか興味深い。
ウォータービジネスとあるので逆浸透膜や浄水機器のビジネスなんかを考えていたけれども、主題は水道民営化をめぐるスエズ社やヴォエリアヴェオリア社といった所謂ウォーターバロンの権力増大について。

日本でも鉄道や郵政が民営化されたことで、割と民営化というと官僚の天下り先廃止、効率化による無駄削減というイメージが強い気がする。

しかーし、こと人類に必要不可欠である水に関しての民営化はそう簡単な話でもない。
というか問題が非常に大きい。(国連や世界銀行や水道企業は積極的に推し進めてるけど)
※問題点については本書中でも紹介されている民営化の恩恵という幻想(PDF)が詳しい。

要点は下記の3点。
・民営化により競争圧力がかかり、真にアクセスを希望している最貧困層への新規開拓が行われない。
・投資家の利益が運営費に加算されるため、水道代が高騰する。払えない世帯への供給は当然ストップ。
・公的資金の軽減を目的としていたのにもかかわらず、実際は「民間での運営は負担が大きいから公的な援助が欲しい」という企業の要望に応えるため、官→民の利益提供から、官→産の利益提供にシフトする。

郵便や鉄道はまだなくても不便で済むが、水がなくなると人間は死ぬので
こればっかりは民営化すべきじゃあない、と思うだろう。
だが実際は世界銀行やIMFが貧困国への融資条件として水道の民営化を誓約させたりしているのだ。(そして民営化を推進する先進国自身は水道が公営だったりするw)

というわけで確かに水ビジネスは120兆円という巨大市場だけれども、
そのお金は貧困国の借金から来てたりするのよね。

また、当然かもしれないが水ビジネスは環境負荷も高い。
海水淡水化を行うとその分化石燃料も必要だし淡水になった分濃縮塩水が発生し、その処分がまた環境へダメージを与える。
この辺どうすればいいか、理想形がこの後本書で語られるのかで評価は決まりそう。

追記:
(ヴォエリアじゃなくてヴェオリアだった…)

0 コメント: